長期投資家のためのIR情報
バリュートレンド

【5074】テスホールディングス
再生可能エネルギー発電所の開発・売電、小売電気事業など

IRニュース IRカレンダー 中期経営計画 経営理念 社長 役員紹介 沿革 事業内容 会社概要 大株主 事業説明会 外部レポート

【テスホールディングス(5074)】2024年6月期3Q 決算説明


1.png (129 KB)

皆さんこんにちは。テスホールディングスの山本です。
本日はお忙しい中、当社の第3四半期決算説明をお聞きいただきましてありがとうございます。
それでは早速説明を始めさせていただきたいと思います。
まず前回と同様、前半部分では当社の事業の説明を。前回は広く浅くというイメージで説明させていただきましたが、今回につきましては当社の取り扱っている領域の1つについて掘り下げて説明していきたいと思います。
目的は、よりテスのことを深く知っていただき、テスをお好きになっていただき、できましたら当社に投資していただきたいと思っています。よろしくお願いします。

 

2030年に向けて

202406Q3-2.PNG (221 KB)

こちらのスライドは前回のおさらいです。
当社のお仕事は、広く考えますと地球環境を守るドクターみたいなお仕事じゃないかなと思っています。
それをもう少し狭く具体的に掘り下げますと、当社は脱炭素のリーディングカンパニーを目指すということで、BtoBの法人向け、更にBtoR(Region)、自治体やエリア向け、このようなターゲットを相手にリーディングカンパニーを目指すという目標を掲げています。

 

事業概要

202406Q3-3.PNG (795 KB)

前回ご説明した当社の事業領域のうち、左側のエンジニアリング事業のフロー型という短期のお仕事と、エネルギーサプライ事業のストック型という長期のお仕事。
この2つの領域を持っていますが、今日はこのエンジニアリング事業について掘り下げて、皆様に分かっていただけたらなと思っています。

 

エンジニアリング事業の事業概要

202406Q3-4.PNG (303 KB)

エンジニアリング事業の3つ、顧客と製品とメリットについて説明をさせていただきます。
顧客につきましては、エネルギーをたくさん使う事業所、大きな工場やホテル、病院、このような物流倉庫。これは日本のエネルギーのうち61.9%を消費する部門でして、全国に1万4000箇所ほどあると言われています。ここが当社の主な顧客となっています。
では製品は何でしょうかというと、顧客のニーズということで、今、日本は2030年にCO2を46%削減しようとしています。どのようにCO2を46%削減して脱酸素に持っていくかというと、やはりまずは省エネをしましょうと。日本人にはよく染みついている、もったいない文化ということで、無駄なくエネルギーを使う、効率よく使う、このような省エネルギー系の設備、コージェネレーションシステムや、燃料転換設備。これについては後ほど詳しくご説明します。そのエネルギーのうち、なるべく再生可能エネルギーの比率を高めていこうということで、太陽光発電を中心とした再生可能エネルギーの設備があります。
続いて顧客のメリットは何でしょうかということで、3つ大きく上げています。
1つはエネルギーコストの削減ということで、今般物価の上昇や資源価格の上昇、これによってエネルギーコストが上がっていますので、これを下げるということ。
あとは先ほど説明しました通り、地球温暖化防止対策ということで、大企業中心にCO2削減のニーズというのが高まっています。
そして停電対策、災害対策というのは、このようなエネルギー設備を二重化することによりまして、万が一の時についても、例えば生産を守ろうと、こういうニーズがあります。

 

TESSグループの取り扱いアイテム

202406Q3-5.PNG (1.10 MB)

続きましてテスグループの取り扱いアイテムということで、今主力のアイテムを3つ上げさせていただいています。
まず1番左、コージェネレーションシステム。当社が1900年後半ぐらいから主力製品とさせていただいたコージェネレーションシステムです。これは自家発電と廃熱回収がポイントです。自家発電することにより、5%から6%ある送電ロスをなくすということ。
これは車のエンジンの大きなものを想像していただいたらいいと思うのですが、動力は電気に変える。そこから熱も同時に出てくるのですが、車を想像していただくと、これは排気ガス。この熱を蒸気や温水に変えて、今工場で使っている蒸気や温水を代替として、ガスや石油の削減ができるということ。あと、先ほどの3つ目のメリットである停電対策、災害対策にも有効です。
真ん中がLNG・燃料転換設備で、例えば地方、都心部でなくて、少し郊外、離れたところですと天然ガスの導管がないエリアがあります。そこは工場を運営するために石油・石炭、こういったもので先ほどの蒸気や温水を作っています。
そちらはやはりCO2がたくさん出てしまいますので、このタンクにクリーンな天然ガスを充填して使うと、かなりのCO2削減になります。
右側が、皆さん馴染みが深いと思いますが、太陽光発電システム。これを工場の屋根、物理倉庫の屋根や駐車場に設置しまして、CO2フリーの電気を使ってコストダウンとCO2削減を図る。
このようなアイテムを取り扱っています。
下の方に、具体的な納入先の事例の記載をさせていただいています。
京セラさん始め有名なメーカー様や、大和ハウスさん、日本GLPさん、あとは病院では貝塚病院様、がん研究会有明病院様、こういった色々な業種に当社のアイテムを取り扱っていただいています。特に日本GLPさんは日本全国の物流倉庫に数多くの納入をしていただいています。

 

循環型ビジネスモデル(フロー型→ストック型)

202406Q3-6.PNG (60 KB)

今ご説明した短期のお仕事・フロー型と、長期のお仕事・ストック型のエネルギーサプライ事業。これが密接に繋がっているということをここからご説明させていただきたいと思います。
当社がお客様のニーズに合わせて、先ほどの省エネ設備・再エネ設備を導入させていただくのですが、こちらユーティリティ設備になりますので、この設備のメンテナンスや点検をしたり、運営を管理する必要があったりしますので、この短期のお仕事を獲得すると、同時に長期のお仕事も獲得するということになっています。
当社はこのベースのお仕事を重要視しておりまして、この短期のお仕事と長期のお仕事、これが非常に密接に繋がっています。

 

循環型ビジネスモデル(案件例)

202406Q3-7.PNG (55 KB)


更に、エネルギーをたくさん使っている事業所なので、ニーズがたくさんあります。
当社が1度このような設備を入れさせていただくと、長期のお仕事でお客さんと密接に繋がりを持つということで、次のリピートオーダー、また次の異なる設備、また次の設備でしたり、企業様の別工場でしたり、子会社、色々なところに展開ができまして、短期のお仕事、長期のお仕事、これがうまく循環していく。このようなモデルが当社の特徴です。
以上が事業の中の1つの、短期のお仕事の掘り下げになります。

 

トップメッセージ

202406Q3-8.PNG (106 KB)

続きまして、この第3四半期の決算説明に入らせていただきたいと思います。
まず、この決算説明の前に、通期の業績予想の修正を発表させていただきました。期初の予想に比べまして、売上高の以下全ての項目を下方修正させていただきました。
こちらは以前もご説明したかと思いますが、京都府内におきまして開発している案件、ものすごく大型な開発案件なのですが、こちらの売上計上が許認可等々を取得するのに少し時間がかかっておりまして、これが翌期以降にずれることになりました。それに伴って業績予想を修正させていただきました。
ただ、この案件、例えば失注してしまったとか売り先がいなくなって今探しているとか、そういうことではありません。当社が10年前から開発している案件なので、案件がなくなるわけでもありませんので、この辺りはご安心していただきたいのと、配当に関しても変更なしということですので、よろしくお願いします。
この6月期第3四半期の累計の連結業績は減収減益となっています。
この後ポイントを5つほど説明しますが、エンジニアリング事業につきましては受注高が129億円ということ。受注残高は126億円となり、前年同期に比べて約1.3倍。
これはやはりニーズが高いということで、引き合いも順調に推移をしています。
続きましてオンサイトPPAによる再エネ電気の供給を10.9MWスタートをしました。
それに伴いまして当社の再エネ発電の合計容量につきましては約314.3MW、99件となりました。
続きましてサステナビリティに関する取り組みについてはですね、大阪市女性活躍リーディングカンパニーの最上位である三つ星を取得しています。
最後、4月26日に脱炭素電源オークションの落札結果が発表になり、当社が静岡の菊川にあります蓄電所、容量22MWを落札いたしました。

 

連結業績

202406Q3-9.PNG (98 KB)

続きまして、少し詳しい数字のご説明をさせていただきます。
この第3四半期の累計の数字なのですけども、この水色の枠で囲ったものが第3四半期の実績になります。売上高は228億5800万円ということで対前年同期比-4.9%。通期の達成率に関しましては76.2%。
売上総利益につきましては50億5100万円ということで対前年度期-27.2%。通期の達成率は81.5%。
営業利益に関しましては20億7300万円。対前年同期比-51.3%。通期の達成率は94.2%。
経常利益につきましては37億7100万ということで、対前年同期比3.4%増。通期の達成率は96.7%。
親会社に帰属する当期純利益につきましては23億9800万円。対前年同期比+3%。通期の達成率は99.9%。
あと、補足としまして、第3四半期でデリバティブの評価益というものを23億円計上しています。
こちら、キャッシュの移動が伴わないもの、こちらを除いた数字もご参考までにこの右のグレーの枠で示しています。
デリバティブの評価益を除きますと経常利益は14億5500万円。当期純利益につきましては8億8100円となります。

 

2.各セグメントの業績等

202406Q3-10.PNG (15 KB)

セグメント別売上高・売上総利益比率(2024年6月期3Q累計)

202406Q3-11.PNG (69 KB)

それでは、各セグメントについて細かく見ていきます。
売上高に関しましては228億円のうちエンジニアリング事業が93億円ということで40.8%となりました。
エネルギーサプライ事業は135億円ということで59%となりました。
続きまして売上総利益50億円の内訳ですが、11億円がエンジニアリング事業で23%、エネルギーサプライ事業が38億円で77%の内訳となっています。

 

セグメント別売上高・売上総利益内訳(前年同期比)

202406Q3-12.PNG (46 KB)

続きましてセグメント別売上高、売上総利益の内訳。前年同期比に比べて表示しています。

連結の売上高に関しましては、エンジニアリング事業につきましては前年同期比プラスになっておりますが、エネルギーサプライ事業の方が減収になっています。トータルでは減収ということになりました。

連結の売上総利益に関しましてはエンジニアリング事業、エネルギーサプライ事業ともに減益となっています。

 

受注高・受注残高

202406Q3-13.PNG (85 KB)

続きまして受注高・受注残高につきまして。
受注高に関しましては129億円ということで対前年同期比106%でした。こちらは内訳が下の円グラフに書いていますが、半分が太陽光の設備です。そしてコージェネ、バイオマス、その他という内訳になっています。
受注残高につきましては126億3300万円ということで前年同期比134%ということで、そのうち8割がコージェネ、バイオマス発電ということで、特に納期が長い、1年2年3年以上かかるものが受注残として残っている、という状態になっています。

 

オンサイトPPAに関するトピックス(供給開始案件)

202406Q3-14.PNG (580 KB)

続きましてオンサイトPPに関するトピックス。
冒頭のトップメッセージで約10.9MWの供給を開始しました、というところの主な内訳です。

 

3.今後のトピックス

202406Q3-15.PNG (13 KB)

系統用蓄電所に関する取り組み

202406Q3-16.PNG (168 KB)

続いて今後のトピックスについてもご紹介させていただきます。
系統用蓄電所に関する取り組みということで、冒頭のトップメッセージの最後でもご紹介いたしました、この長期脱炭素オークションで系統用の蓄電池、菊川で22MWを落札しました。
蓄電池ってどんなものなのかと言いますと、電気を貯めたり出したり吸ったり吐いたりできるものです。
皆さん使っている電気というのは、なかなか貯めることができないので、使う分だけ作るということが前提になっています。今、日本は脱炭素化に向けてどんどん再生可能エネルギーが導入されています。
主な再生可能エネルギーというのは太陽光や風力といった、天候に左右されやすい、コントロールが難しい電源がたくさん入ってきます。そうすると使いたい時になかったり、使わなくていい時にたくさん電気があったりしますので、この調整のバッファーが必要になってまいります。
こちらを担うのが、この系統用の蓄電所ということになります。
当社はこの落札した蓄電所のEPC、エンジニア事業のフロー型ということで、この大きな設備のEPCを受託するということ。
その設置が完了してこれから運転が開始される、そこからこの設備のメンテナンスやアセットマネジメント、市場取引代行など、このストック型のお仕事を長期間、20年間にわたって、このお仕事を受託しようと思っています。
また、蓄電地という切り口ですと、この大型の蓄電所以外にも、もう少し中型な蓄電所も全国各地でニーズが出てくると思っています。

また、当社が得意とする需要家サイドも、どんどん工場なんかが再生可能エネルギーを導入したら、余ったものを貯めて夜間に使うとか、当社の手掛けている再生可能エネルギーの発電所にも設置が今後進んでいくと思いますので、この蓄電地というお仕事も新たな柱になるように今後注力していきたいと思っています。

 

ステークホルダーに向けた情報発信に関する取り組み

202406Q3-17.PNG (520 KB)

続きましてステークホルダーに向けた情報発信に関する取り組みも一部紹介させていただきます。
当社も、なるべく皆様に当社の事業を分かっていただくために、先ほど紹介したアイテムの納入実績や、様々な取り組みのリリースをさせていただいています。
この第3四半期につきましては、インドネシアのEFBペレットの研究開発をしているPTEC社にアナリストの方を2回ご案内しまして、実際ペレットを作っているところを見ていただいたり、市場性についてディスカッションさせていただいたりしました。
また、3月には丸の内で個人投資家さん向けの説明会をリアルでさせていただきました。
また、このようなYouTubeで皆様に分かりやすく我々の事業や決算の内容を説明するようなことも今後続けてやっていきたいと思っています。
以上、第3四半期の決算説明でした。

202406Q3-18.PNG (63 KB)

少し中でも説明しましたとおり、この度業績予想を下方修正させていただきましたが、案件については期ずれということで、無くなる案件でもございませんし、当社のようなエネルギーに関するビジネスというのは、少し足が長いビジネスが多いものですから、短期ではなく長期目線で当社の事業を見守っていただけたらなと思っています。

今後ともよろしくお願いします。以上です、ありがとうございました。

ページトップへ戻る