【5074】テスホールディングス
再生可能エネルギー発電所の開発・売電、小売電気事業など
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【テスホールディングス(5074)】2024年6月期2Q 決算説明
目次
自己紹介
テスホールディングスの代表取締役社長 山本一樹です。
私は静岡県浜松市出身で、現在53歳です。
大学を卒業して、1993年4月にTESSグループに入社しました。
その後、技術系の仕事から営業系、さらには企画や管理系の仕事を経験しました。
上場準備も含めてTESSグループのエネルギー全般の仕事に携わり、2022年9月には、当社の代表取締役社長に就任しました。
社長に就任してから2年になりますが、TESSグループでの仕事は30年以上にわたり、会社とともに成長してきました。
会社への思いは誰にも負けない強さがあると自負しています。
プライベートでは、小学校から大学まで野球をしており、スポーツ観戦が趣味です。
会社概要
脱炭素のリーディングカンパニー
会社概要について説明します。
当社グループは2030年に目指す姿として、B to B(Business to Business、企業間取引)、B to R(Business to Region、地域との取引)という分野で、「脱炭素のリーディングカンパニー」を目指しています。
当社グループと一部同じ業務を行っている競合他社はありますが、当社グループは再生可能エネルギーのみ、または省エネルギーのみに注力しているわけではありません。
企業理念にもあるように、顧客である事業会社の脱炭素に貢献することから、幅広く、脱炭素のリーディングカンパニーを目指しています。
グループ企業理念
当社グループの企業理念には、顧客重視・顧客満足を掲げています。
創業以来、エネルギーを多く使用する事業会社向けに、ワンストップでベンダーフリーのソリューションを提供し、顧客に最適なものを提案してきました。
上場してからは、顧客を幅広いステークホルダーと位置付け、ステークホルダーに対して責任を持って向き合う経営を行うことを理念としています。
事業概要
事業概要について説明します。
当社グループは2つの事業領域を持っています。1つは創業来続けているエンジニアリング事業です。これは、事業会社の省エネルギー対策や再生可能エネルギー設備の建設工事に関わるもので、フロー型の事業です。
エンジニアリング事業は、受託型と開発型に分けられます。
受託型は、顧客企業から設備の建設工事等の依頼を受ける形態です。
開発型は、当社グループが主体になって案件をゼロから開発し、顧客に設備等を提供する形態です。
もう1つは、エネルギーサプライ事業というストック型の事業です。
エンジニアリング事業はフロー型であり、受注量によって収益が変動することから、エネルギーサプライ事業というストック型ビジネスも展開することで経営の安定化を目指しています。
エネルギーサプライ事業は、さらにいくつかの形態に分かれています。
再生可能エネルギー発電事業は、当社グループが土地の開発から始めて主に太陽光発電事業を展開しています。近年は、オンサイトPPAという、顧客企業の工場等の屋根や駐車場に太陽光パネルを当社グループの負担で設置し、発電した電力を供給するサービスを提供しています。
O&M(オペレーション&メンテナンス)は、エンジニアリング事業で納めた設備のオペレーションとメンテナンスを行う事業です。
当社グループが納める設備は長く使うものですから、長期間のメンテナンスが必要になります。
O&Mも創業来、手掛けています。
電気の小売供給は、2010年から総合ソリューションの一つのツールとして展開しています。
バイオマス燃料供給は、今後伸ばしていこうとしている領域のひとつで、ストック型の事業です。
ビジネスモデル
エンジニアリング事業とエネルギーサプライ事業のビジネスモデルについて、詳しく説明します。
エンジニアリング事業はフロー型のビジネスモデルであり、顧客企業からの受託型または当社グループ主体の開発型があります。
太陽光発電であれば工事期間は1年以内で、その間、売上が計上されます。コージェネレーションシステムやバイオマス発電等の工事期間が長いものであれば2年程度で、その間、売上が計上されます。
エネルギーサプライ事業はストック型のビジネスモデルで、継続的に収益を生み出すことが特徴です。
例えば、当社グループが納めた設備の長期メンテナンス契約に基づく収入や、再生可能エネルギー発電事業における15年から20年の売電収入があります。
フロー型ビジネスは売上のアップダウンがありますが、ストック型ビジネスを増やすことでこの変動を吸収し、安定した経営を目指しています。
2024年6月期第2四半期連結決算概要
連結業績
2024年6月期第2四半期の連結決算概要について説明します。
売上高が150億6800万円、売上総利益が37億6800万円、営業利益が17億6500万円、経常利益が14億5800万円、四半期純利益が8億6500万円となりました。
前年同期に比べて減収減益となっています。
その主な理由は、前年は継続的に売上を生み出す大きなEPCプロジェクトがあったためです。
また、今期については、下期に大型の開発型EPCプロジェクトの売上を計画しており、業績は下期に偏る見込みです。これにより、前年同期比で減収減益となっているものの、計画に対しては順調に推移しています。
受注高・受注残高
受注高と受注残高については、順調に推移しています。
受注高は109億9100万円で、前年同期比128.0%です。
受注内容は、太陽光発電設備とコージェネ・自家発電設備及びバイオマス発電設備がほぼ半々で構成されています。
受注残高については、144億3000万円で、前年同期比172.4%と着実に積みあがっています。
主にコージェネ・自家発電設備やバイオマス発電設備が約7割を占め、太陽光発電が約25%を占めています。
太陽光発電は工期が短く、受注後1年以内に売上に計上される場合が多いです。
再生可能エネルギー発電所の発電容量の推移
当社グループの再生可能エネルギー発電所の発電容量は、現在グループ全体で301.6MWに達しており、これは主に太陽光発電によるものです。この再生可能エネルギー発電事業は、経営の安定化に寄与しています。
オンサイトPPAに関するトピックス
オンサイトPPAについてのトピックスです。
再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)関連の発電事業は開発をほぼ終えており、現在はオンサイトPPA、つまり顧客の工場等に当社グループが太陽光設備を設置し、電力を提供するサービスに注力しています。
このサービスは順調に増加しており、第2四半期にリリースした案件としては、TOPPAN様、湖池屋様、生協様等があり、これらの大規模工場や店舗に太陽光発電設備を設置し、20年間にわたり電力を提供する予定としています。
環境価値の活用に関するトピックス
環境価値の活用に関する取り組みとして、三菱地所様とバーチャルPPA契約を締結しました。
この計画では、三菱地所様の関連施設に当社グループが太陽光発電設備を設置し、その設備で発電した電気に紐づく環境価値を供給する予定です。
都心エリアの需要家は、自前での大規模発電所設置が難しいため、このスキームは脱炭素ニーズに応える有効な解決策となっています。
自社バイオマス発電所に関するトピックス
自社のバイオマス発電所に関するトピックスです。
昨年ライツオファリングを通じて資金調達を行い、その一部を活用して佐賀県伊万里市において46MWの大型バイオマス発電所の建設を進めています。
昨年末には、重要な節目となる蒸気ドラムの設置イベントを無事終え、進捗をリリースし、1月にも工事進捗に関するリリースを公表しました。
今後も、2025年の運転開始に向けて、毎月工事の進捗を報告する予定です。