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大量保有報告書


 

1.大量保有報告書とは?

大量保有報告書とは、上場株式を大量に保有する者がその事実を内閣総理大臣に報告する書面で EDINETにより閲覧することができるものを言います。

 

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証券取引法
第27条の23 株券、新株予約権付社債券その他の政令で定める有価証券(以下この項において「株券関連有価証券」という。)で証券取引所に上場されているもの(流通状況がこれに準ずるものとして政令で定める株券関連有価証券を含む。)の発行者である会社が発行者(内閣府令で定める有価証券については、内 閣府令で定める者。第27条の30第2項を除き、以下この章及び第27条の30の11第4項において同じ。)である対象有価証券(当該対象有価証券に係る オプション(当該オプションの行使により当該行使をした者が当該オプションに係る対象有価証券の売買において買主としての地位を取得するものに限る。)を 表示する第2条第1項第10号の2に掲げる有価証券その他の当該対象有価証券に係る権利を表示するものとして政令で定めるものを含む。以下この章及び第 27条の30の11第4項において「株券等」という。)の保有者で当該株券等に係るその株券等保有割合が100分の5を超えるもの(以下この章において 「大量保有者」という。)は、内閣府令で定めるところにより、株券等保有割合に関する事項、取得資金に関する事項、保有の目的その他の内閣府令で定める事 項を記載した報告書(以下「大量保有報告書」という。)を大量保有者となった日から5日(日曜日その他政令で定める休日の日数は、算入しない。第27条の 25第1項において同じ。)以内に、内閣総理大臣に提出しなければならない。ただし、第4項に規定する保有株券等の総数に増加がない場合その他の内閣府令 で定める場合については、この限りでない。

第27条の25 大量保有報告書を提出すべき者は、大量保有者となった日の後に、株券等保有割合(第27条の23第4項に規定する株券等保有割合をいう。 以下この章において同じ。)が100分の1以上増加し又は減少した場合(保有株券等の総数の増加又は減少を伴わない場合を除く。以下この章において同 じ。)その他の大量保有報告書に記載すべき重要な事項の変更があつた場合は、内閣府令で定めるところにより、その日から5日以内に、当該変更に係る事項に 関する報告書(以下「変更報告書」という。)を内閣総理大臣に提出しなければならない。ただし、株券等保有割合が100分の1以上減少したことによる変更 報告書で当該変更報告書に記載された株券等保有割合が100分の5以下であるものを既に提出している場合その他の内閣府令で定める場合については、この限 りでない。

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大量保有報告書は、証券取引法の規定に基づき、下記のルールがあります。
☆上場企業の株式の5%超を保有することになった者は、大量保有報告書を提出しなければなりません(5%ルール)。
☆大量保有報告書の提出後、保有割合が1%以上増減した場合は、変更報告書を提出しなければなりません。

たとえば、電子部品用セラミックスなどを扱っているMARUWA(5344)という会社があります。

野村證券は。平成20年7月23日に大量保有報告書を提出しました。下記の通り、MARUWAの株を大量保有したことによるものです。
野村證券(株) 0.14%
NOMURA INTERNATIONAL PLC 0.22%
野村アセットマネジメント(株) 4.67%
合計 5.04%

その後、平成21年6月4日に株券等保有割合の1%以上の減少があったとして、野村證券が変更報告書を提出しました。
それによれば、
野村證券(株) 0.21%
NOMURA INTERNATIONAL PLC 0%
野村アセットマネジメント(株) 1.20%
に変更されていました。

 

2.機関投資家の特例

ここで質問があります。
変更報告書を提出するのは、いつなのでしょうか?

変更報告書は、大量保有報告書を提出した後、株券等保有割合が1%以上増減した場合等には、5営業日以内に提出が義務づけられる法定書類です。
(金融商品取引法第27条の25第1項)。

したがって、大量保有報告書を提出した後、株券等保有割合が1%以上増減した場合には、変更報告書を提出しなければなりません。

ただし、証券会社や銀行、生保といった機関投資家は、大量の株式の売買を行っており、大量保有報告書・変更報告書の提出は実務的に極めて煩雑であることから、一定の要件を満たせば基準日時点における報告でよいとされます。(特例報告)
(金融商品取引法第27条の26)。

 なお、基準日は
☆各月の第2・第4月曜日(第5月曜日がある場合には、第2・第4・第5月曜日)
または、
☆各月の15日・末日(当該日が土曜日の場合はその前日、日曜日の場合はその前々日)
と定められています。(金融商品取引法施行令第14条の8の2第2項)

 野村證券が平成21年6月4日に提出した変更報告書の場合、
報告義務発生日が平成21年5月29日とされていることから、
野村證券は毎月15日・末日を基準日としていることがわかります。
(大量保有報告書に「第三号様式」と記載されている場合は、
 この特例を適用していることがわかります。)

一般の投資家は、大量保有者となった日から5営業日以内に大量保有報告書を提出しなければなりません。

機関投資家は基準日を設け、3ヶ月毎に大量保有しているかどうかを判定し、大量保有報告書を提出することができます。

この規定をもっと厳しくすべきであるという意見がありますが、実務的にはかなりの負担になるんでしょうね。

 

3.何のための大量保有報告書、変更報告書か?

そもそも、大量保有報告書を提出した投資家が、所有割合1%以上の変動があった時に、5日以内に変動報告書を提出する意義は、どこにあるのでしょうか?

 

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