のれんってなに?
のれんって何?!
のれんというと、蕎麦屋さんの入り口などにかかっている「のれん」を連想しますが、
会計上の「のれん」は全く別物です。
「のれん」は、企業を買収したときに発生します。
純資産100億円の会社を300億円で買収すると、
差額の200億円が「のれん」として、
貸借対照表に計上されます。
この「のれん」の本質は、買収対象会社のブランド価値です。
つまり、「のれん」200億円分だけ、
買収対象会社には特別の魅力、ブランド価値があるということなのです。
純資産100億円の会社を買収するとき、
単にその会社が持っている資産だけがほしいのなら、100億円で手に入るはずです。
それをわざわざ300億円で買うというのですから、
買収対象会社には特別の魅力があるということなのです。
つまり、「のれん」200億円は、ブランド価値という目に見えない資産です。
株式投資における「のれん」との付き合い方
では、株式投資において、のれんはどのように分析したらいいのでしょうか?
ひとことで言えば、
「のれん」はリスク要因になります。
”のれん”は目に見えない資産であり、
一晩にして消え去ってしまうリスクがあるからです。
しかし買収した会社が倒産してしまうと
そのブランド価値としてののれんが価値を失います。
このようなリスクがのれんにはあります。
形のないものは、株式投資においてはリスクとして認識する必要があります。
のれんを多額に計上している企業が、これを取り崩す(減損処理する、といいます)ことで、
黒字になるはずの決算が赤字になったり、資産超過だったはずが債務超過に転落する、といったことが起こる場合があります。
のれんは英語でgoodwilというのですが、皮肉なことに2007年3月29日、グッドウィル・グループは、
減損損失約280億円を計上することにより、赤字になりました。
当初の経常利益の予想額は100億円でした。