上場
上場とは?
上場とは、ある会社の株式が、市場(証券取引所)で売買されるようになることをいいます。
株式市場というのは、平たく言うと会社を一般の人が買えるようにした市場(いちば)と考えればいいと思います。
魚を売っている市場を頭に浮かべてください。100円、200円!とみんなそれぞれの値段を出して魚を買おうとします。
株式市場ってそれとあんまり変わらないんです。株式市場では、魚ではなく、会社のオーナー権が売られている、という違いくらいです。
では魚を売っている場所は東京なら築地だけど、株式は東京証券取引所や、大阪証券取引所などで売っているのです。
上場するというのは、こういった市場で取引されるようになる事を指します。ある程度の規模の会社でないと、こういった市場で取引される事はありません。
そこら辺の街角にあるような小さな会社が株式を上場させてしまうと、市場にはあまりにも多くの会社が存在する事になるので、こういった制約を設けているのです。
世にある大半の企業は上場していない企業で、非上場企業と呼ばれます。
企業にとって上場するメリットは?
会社にとって上場させる事のメリットは2つあります。
1つは、知名度と社会的信用の向上。上場させるということは知名度が高くなり、一般の人から信頼を受けやすいということになります。上場させることによって会社の業務もスムーズになることが多いでしょう。
2つ目のメリットとしては、市場からお金を調達する事ができます。会社が始まった頃はあまり資金がありませんが、上場する事によって広く一般の人から会社の未来へ投資してもらう形で資金を集める事ができます。その額は通常何十億、何百億という額になり、今後の会社を支えていく資金となります。
上場するデメリットは?
一方、会社が上場するデメリットとしては、買収などの対象になるという事です。
上場するというのはつまり、会社の支配権を切り売りするという事でもあるので、それによって、誰か特定の人に支配権を握られてしまう可能性がなきにしもあらず、という事になるのです。
とは言っても投資家としては会社が上場する事によってその会社の未来に投資ができるのでぜひとも素晴しい企業には上場してほしいものです。
逆にオーナーである株主をないがしろにするような企業は上場してほしくないとも言えます。
日本の株式市場には、東京証券取引所1部、東京証券取引所2部、大阪取引所、名古屋証券取引所、札幌証券取引所、福岡証券取引所、ジャスダック(東京)、マザーズ(東京)、セントレックス(名古屋)、アンビシャス(札幌)があります。