フィンテックの先駆け。若き挑戦者、マネーフォワード(3994)の辻社長にインタビュー!
【3994】マネーフォワード
開催日 | 2018年 01月 18日 |
出演 | 辻 庸介 社長 |
マネーフォワードの辻 庸介社長に事業内容や経営理念、事業に対する想い、会社の将来像等をインタビューします。
上場により、社会の公器という意識が強くなった
当社が上場したのは、2017年9月29日です。会社が未上場の場合は我々の株主様も比較的クローズドでベンチャーキャピタルさんとか提携先様みたいなそういう方々だったんですけれど、上場すると本当に一般の方々なので説明責任とか、社会の公器とならないといけないのでそこはすごく変わりました。
中小企業様向けに、会計とか給与、請求書、マイナンバーといったバックオフィスのサービスをご提供しているんのですが、そこが我々の今のメインの事業のうちの一つです。MFクラウド会計・確定申告などのサービスです。
そのデータがクラウド上にあるので、次はそのデータを使って中小企業さんがお金を借りやすくしようというサービスがMFクラウドファイナンスです。もともと企業がお金を借りる場合は銀行さんに決算書を持って行って緊張しながら借りるんですが、ネットですと、会計とか請求書のサービスを行っていますので、そのデータがすべてありますので、ボタン一つで融資希望ということで企業様が希望されるとそのデータが銀行さんにわたって、銀行さんがそのデータを基に融資の可否を最短で1日で返してくださるというサービスです。普通に銀行に融資を申し込みに行くとケースバイケースではあるみたいですけど、長いものだと1ヶ月とかかかってしまうという風に聞いてましたし、書類を用意したりとかが大変だと聞いていました。それがこの MFクラウドサービスを利用していただくと非常に迅速にいくわけです。それをガイヤの夜明けで紹介していただきました。
京都大学農学部からソニーへ
私は京都大学農学部出身です。生物と経済が好きでして、理系から文系は行きやすいから理系がいいんじゃないかという高校の先生に言われて、まぁそんなものかなと思って農学部に行きましたが、全然学校には行ってなかったですね。
木材を溶かして生分解できるプラスチックを作ろうということを研究していました。土とかに埋めると、プラスチックって分解されないんですけど、木材とかだと微生物とかで土に返りますよね。そうすると環境に優しいので、そういうことをちょっとだけやっていました。
それからソニーに入社しました。
個人向けのPFMサービス
まず、個人向けのサービスとしてPFMサービスがあります。
我々ミッション・ビジョン・バリューというのを大事にしております。「お金を前へ。人生をもっと前へ。」ということで、お金の不安とかもやもやとかが結構皆さんもあると思うんですが、それをテクノロジーで少しでも悩みを減らせないかということを思いまして高田馬場のワンルームマンションから起業しました。
その時に我々個人向けの方からスタートしたんですけども、もともと理想はお金について考えなくてよくなったらいいよなぁというところから始まりました。
金融機関に勤めてたメンバーが多かったので、運用とかはある程度するとめちゃくちゃ儲かるというのは難しいですけど、ある程度はちゃんと運用すれば増えていきますよね。そうするとご自分が例えば、老後こういう生活したいとか子供の教育資金はどうだとか、ご自分が生活したい姿があると大体お金はこれくらいいるよねということは計算できます。今、現状ここにいるとすると、この距離をどうやって運用とか節約とかで埋めていくかを勝手に機械がやってくれたらいいよねと考えました。
ところがお金がいくらかかるかというデータもないですし、あと今自分がいくら持ってていくら使ってるのかさえわからないという方が多いと思います。週末エクセルで表を作るのも皆さんお忙しく大変なので、まずスタート地点を自動で簡単に分かるようなサービスがあった方がいいんじゃないか、つまり現状どのような資産の状況だったり収支の状況であるかということが分かるものをつくろうということで、まず個人向けの自動の家計簿、資産管理のマネーフォワードというものを作りまして、そこからスタートしました。
家計簿アプリのことをマネーフォワードと呼びます。
アプリが主体で、2650以上の金融関連サービスにつなげることができまして銀行、クレジットカード、ネット証券、マイル、電子マネーなどあらゆるご自分のお金の情報を一元管理できます。アプリにいろんな銀行とかクレジットカードとかの情報を集約してくれるということです。
はじめ機械は、ちょっと怖いなっていう感想をお持ちの方もいらっしゃるんですけども、例えばインターネットバンキングのID とパスワードを入れて1回入力いただくとあとは入力なしで自動的に定期的に情報を取得していきますので、ご自分のいろんな銀行とか証券とかカードの情報が自動で入ってきて、さらにそれが自動で人工知能で分類されます。例えば笑笑で食べたというと、食品と外食費とか勝手にアプリが判断してくれるわけです。
ご自分でこれは、外食費じゃなくて接待費だってすると、それを覚えるので2回目以降は笑笑、接待費となります。使えば使うほどご自分にあった自動の家計簿とか資産管理ができるサービスです。例えば先月何にいくら使ったのかなっていうのをこのアプリを開くと、接待交際費にいくらとか、図書費にいくらとかそんなことがパッと一目でわかるわけです。
あとは理想の家計と自分との差分とかもわかります。
例えばこのぐらいの収入の方でこの場所で年齢がこのぐらいの方だと、これぐらいが割合的に理想ですというのが著名FPの横山先生に助けていただいて、黄金比率みたいなのと比較できたりもします。あとカードの引き落としで銀行口座が足りない時などに、数日前にリマインドしてくれて、足りませんよというのを教えてくれたりということもします。そんな風にご自分のお金の秘書みたいになればいいなと思っています。
このマネーフォワードというアプリは基本は無料で使っていただきまして、一定以上の機能をお使いいただく場合はプレミアム会員という形で、月500円頂戴する形です。
クレジットカードの場合は、クレジットカードの web にある明細情報を取得してくることができます。
銀行のパスワードを入れることをご心配されるのは当然だと思います。セキュリティに関しては、2つあるんですけれど、基本的には我々、金融機関出身者がシステムを作っているので、メールアドレスしか個人情報はお預かりしていませんし、データ自体も暗号化していてかなりバラバラにおいて管理運用しているという点です。もう一点は、もちろん万が一のことがあっても、IDとパスワードってお金を動かせるものではなくて、お金を動かす時には違うパスワードが必要ですので、そのようなものは一切お預かりしないということです。
個人では600万人ぐらいご登録いただいています。
このアプリは、レコーディングダイエットと同じ効果があるみたいで、ユーザーさんに調査すると1か月で19,090円、プレミアム会員になっていただくと25,000円弱ぐらいの改善を実感していただいたというアンケート結果があります。
収支の改善もそうですし、ご自分でエクセルとかで作ると、ご自分の時給を考えると500円くらい全然すぐに行かれると思いますので、その点でも便利だと思います。あと面白いのがキャッシュレスに生活がなっていくようです。現金を使うとどうしてもスマホでアプリに手入力しないといけないわけですが、クレジットカードとか例えばモバイルsuica とかを使っていただくと全部手入力なしで連携して家計簿に自動で記録してくれるので、クレジットカードを使ったりというふうになるということです。
ユーザーのメインは20~40代の方ですね。
法人向けサービス
もう一つの大きな事業が法人向けのサービスです。
法人向けのサービスはの MFクラウド、SaaSと書かせてもらっているんですけれども、これはソフトウェアアズアサービスというものです。クラウドのサービスです。バックオフィス業務で、会計、請求書、給与、マイナンバー、ファイナンスなどいろいろ書かせていただいてますけれども、あと個人向けには確定申告も可能なんですけれども、そういったサービスを提供させていただいています。
先ほど申し上げた個人向けと同じ仕組みでして、今まで会計だと例えば銀行の通帳のコピーを手入力してましたが、それは無駄だと思うんです。インターネットバンキングとかクレジットカードとか、3600以上と書かせていただいていますが、そこのデータを自動で取得してきて、手入力が一切いらなくなりますというサービスです。
さらにその出てきたデータを、先ほど申し上げた人工知能で仕分けをしてくれますので、手入力もいらないですし、仕分けをする必要もないわけです。今まで例えばバックオフィスで10人くらいいらっしゃったところが、例えば3人でできるようになるとか、確定申告の業務も今までだいたい7.4日くらい使われていたそうなんですが、その準備が1.6日くらいでやってしまえるという風になります。かなり効率がよくなるというサービスです。
当社は税理士さんともすごく提携させて頂いていて、中小企業さんには税理士さんは絶対必要ですよね。相談にのってもらったり、申告などもありますので。ただ税理士さんと書類のやり取りなど、例えば確定申告ですと、12月の決算を1月頭に書類の束を送って、試算表が出てくるのが2月の頭とかそういう感じだったと思います。
それが、全部リアルタイムで入ってきますし、しかもクラウドなのでお互い離れている場所でも同じものが見れますので、税理士さんからお電話がかかってきて「ここ間違ってますよ」とか言ってもらうとその場で直せたりできるわけです。
自分の会社の決算や成績がリアルタイムで分かるので、経営や今どのくらい儲かっているのか損してるのかということがすぐわかるようになります。
例えば飲食店さんとかで、最近はレジーが ipad レジが流行ってます。
レジで入力されるとそのままクラウド上にデータがありますので、連携していただくと毎日会計情報に流れてくるんです。レジ打ちするだけで会計処理が終わってしまうということです。
給与サービスも勤怠のサービスと連動すると、働かれてる時間とかが入るので給与計算も自動でできるようになります。給与もスマホにご自分の給与明細がメールで飛んでくるので、紙に印刷した給与明細が必要なくなります。
あとは最近、面白いなぁと思うのはMF経費とかですね。
会社では、経費精算するときに営業の方がYahoo検索などをして紙に書きますよね。
それを、クラウドを使うと、たとえばモバイルsuica と連動すると全部交通費の精算などが自動的にできてしまうということです。クレジットカードとかも連携しておくと、例えば会社で使うものだけ選んで、これを経費申請とするというのが、スマートフォンでできてしまうので、営業の方の移動時間などでできてしまいます。
僕も承認するときに移動時間でスマホを見てピッとしたりしています。うちの営業もだいたい導入前だと月に2時間とか掛かっていたものが15分ほどで終わるようになりました。隙間時間で終わらせることができるわけです。
自分でも使ってますけど、便利ですね。
紙の領収書を読み込む方法としては2つあります。一つはパシャっと写真を取ると OCR と言われるもので読み取ってデータが取得できるというものです。
もう一つがストリームドといって、上場した後にグループジョインしてくださったんですけれど、これは領収書とか請求書とかをスキャンしていただくとアップロードするだけで翌日にデータとして返すというサービスです。
人工知能の使ったり、ベトナムで入力をしたりしています。
領収書をスキャンしてデータを決められたところにアップすれば、次の日には会計処理ができてしまっています。
会計事務所さんなどは、確定申告シーズンは大変だと思うんですが、これだと読み取って送って頂くだけで次の日にデータを納品させていただくので、そういう忙しい時にも人をそれほど増やさず効率化できるというサービスです。
これは去年上場後にM&Aされたクラビス社さんが提供しているストリームドというサービスです。
会計事務所様経営のシェアがかなり大きくて、今58%くらいになっています。
マネーフォワードの業績について
売上高は今期29億円となっています。
前年が15億円、その前が4億、その2年前は300万円しかなかったのですごく伸びました。
お客さまに使っていただいて初めてのサービスなのでありがたいですね。
個人向けと法人向けで内訳を見るとだいたい個人向けのところが13億8400万、法人向けが15億ということでやや法人向けのサービスの方が多くなっています。前期クラウドは105%成長しているので、前々期は個人向けの方が売上がちょっと多かったんですが、前期は越えたという形ですね。
損益の状況を見てみますと今回の決算で言いますと、営業利益はマイナス7億9700万と営業利益は残念ながらマイナスという状況になっています。
ただ広告宣伝費を除くと4000万円の黒字というふうに書かれています。
ストック型ビジネスモデルなので初期費用はかかるが、後で回収できる
広告宣伝費を除くというのは、我々上場の時にフィンテックとサーズと言われるモデルでの初めての上場企業と言われています。
普通物を買うとき、例えばあるソフトを買われると一番初めに数万円しますよね。
ところがインターネットやクラウド、スマートフォンっていうハイテクノロジーの進化によって、われわれは毎月月額いただくようなモデルになっています。例えば、月500円とか、確定申告だと月800円、法人でも月3000円とかそういうモデルになってます。
そうするとそのお客様を獲得する単価を仮に1ユーザー100円としますと、お客さんを獲得するのに100円がかかるとします。
すると年額で例えば300円ずついただくとなると、だいたい3~4年ぐらいで獲得のコストを利益が上回る感じになります。その場合、前提として解約されないということがすごく大事です。
僕たちは、解約率をすごく見ているので、ずっと使っていただくと利益になっていくわけです。
僕らは解約率とかすごくよく見てますので、中長期的に一番利益を出そうとしますと、1ユーザー100円で獲得させていただくとすると、例えば1万人獲得すると100万円になります。ただ、中長期の収益の面積を考えると、はじめは、ボコっと赤字になるんですが、後からすごく収益が立つようなモデルとなっています。
解約率が非常に低いモデルなのでお一人のお客様からいただく収益っていうのから利益が出てくる、そういうストック型ビジネスモデルで座布団型みたいな感じで積み上がっていくモデルですね。
フローが少ないのでずーっと上がってく感じです。一度契約をもらえると次の年も割と安定して同じ方が多少解約はあるにしても契約がもらえるということです。次の年は積み上げた分がまたプラスアルファされていくと、こういうモデルになっているということです。
今後、様々なサービスがパッケージ型からクラウド型に変わっていくと思うんですけど、クラウド会計は全体で9パーセントぐらいとも言われてますが、これが政府も5年後に40%までクラウド化率をもっていこうとしています。やはり生産性が上がりますので、企業の生産性上がると収益率上がって1人あたりの給与も上げることできますので、そこは喜んでいただけていると思います。安倍政権が頑張っている生産性革命です。
ストック型のビジネスモデルなので、今7億円、8億円赤字だけれども広告費を極端にゼロにしたとしても来年も今年ぐらいの売り上げは多分上がるだろうということです。ですので広告費を除いたら黒字になっているよということですよね。
この広告費もテレビCMで数億円みたいなものがあります。宣伝費は経営の意思なので、当社は財務基盤はしっかりしているので、広告を打って今後大きくなってくるマーケットでシェアナンバーワンを取っていこうというと考えています。ですので先行投資をしているので、経営の意思で黒字化はできますよというようなことを表現させていただいています。
起業の理由
起業の背景としましては、もともと前職はマネックス証券におりまして、お金の課題はなかなか人によって違いますし、大きいなぁと思っていまして、それをテクノロジーで解決できるんじゃないかなと考えていました。
当時ちょうどクックパッドさんとか食べログさんといった素晴らしいサービスが出てきていて、クックパッドさんとかですと、夕方の主婦の方が何作ったらいいかわからないという時に、あれを検索したらレシピまで出てくるという素晴らしいサービスが出てきて、ああいう感じのテクノロジーとかインターネットを使ったサービスでお金も解決できないかなと思いました。マネックスにいたとき、30歳を過ぎてからですが、アメリカのペンシルバニア大学に留学していまして、その時にいろいろ考えました。そこでそういったサービスがあったらいいなと、世の中にないので、だったら自分で作ろうかと考えました。
当時マネックスの社長にご相談しながらやってたんですが、なかなかリーマンショックとかもあって新規投資が難しい時だったので、じゃあ、自分でちょっとやらせてくださいということで起業しました。
ここにご覧いただいている経営陣の5名のうち4名は創業メンバーでして、滝というのが野村さんに勤めてまして、スタンフォードのMBA時代に僕も丁度アメリカにいまして、アメリカで出会いました。市川はマネックス時代の同僚で、システムやインフラの責任者で、セキュリティのプロフェッショナルですね。で、都築というのはあのソニー時代の同期でして、エンジニアです。
浅野もエンジニアで早稲田の理工ですけどトレーディングが得意なエンジニアで、金坂というのはゴールドマンにいたうちのCFO、お金周りの全責任者です。このようなメンバーでやってます。
一番年上が都築で43歳ですね。僕は41です。その代わり、社外取締役は重鎮です。
取締役会が、本当にガバナンスってこういうことかという感じで、議論がすごく活発です。
たとえば、LINEの元社長の森川さん、御立さんは、ボストンコンサルティンググループのずっと代表されていた方ですし、車谷さんは
三井住友フィナンシャルグループの副社長をされていて、今は、ヨーロッパ最大のプライベートエクイティファンドの会長をされています。
とてもありがたいですし、すごく勉強になります。僕は質問ばっかしてますね。
緊張しますが、けっこう活発な議論がすごくがあって、すごく刺激になり勉強にもなります。
自分たちが知らない世界をもうすでに経験されていらっしゃるので、とても助けていただいています。
例えば田中顧問ですと月に2回お時間を頂いて、我々こういうビジネスでこう思ってるんですけどどう思われますかとか、すごい経営者の方々なのでたとえば人事の時とか組織作るときはどうされてますかとか、ガバナンスの考え方どうしたらいいんですかとか、本当にいろいろなことをお聞きしています。
個人個人のパーソナリティにもよるんですけど、田中さんや春田さんは僕らよりエッジのある意見をくれる、ベンチャーな感じの意見を言っていただけたりするので面白いです。
社員も今正社員だけですと250人くらいなんですけれど、本当に倍々ゲームみたいな感じで増えていってますので、組織をどうやって作るのかとか優秀な人に来てもらってどうやってやりがいをもってプロダクトを作ってくのか、我々ユーザーフォーカスというのが一番大事にしている価値観なんですけどそこをいかに集中していくかとかを丁寧にやってます。
マネーフォワードの価値観の中で一番最初に挙げられているのがユーザーフォーカスですね。
とにかく僕たちはユーザーさん喜んでいただくようなサービスを作らないといけない、それはテクノロジ-ドリブン、テクノロジーで世の中変わると思うので、テクノロジーを使って、そしてフェアネスというのはあのすべてのステークホルダーの方にできる限りフェアでありたいという3つを大事なバリューとして挙げています。人事考課にもこの軸を入れたりしています。
僕らの上の世代とかは、車とか好きですが、僕らとか僕らの下の世代は結構価値観も違うなぁと思います。
僕とか夜の会食とか結構お酒飲むのも好きでご一緒させていただくんですが、若い世代の経営者にご飯でも行きましょうかというと、朝ごはんでいいですかとか、ランでいいですかとか、夜は集中して仕事したいので、お酒を飲まないようにしているのでとか言われてビックリすることもあります。
最近、失業率が低く、人材の採用が大変なんですね。ですので、バックオフィスの人材を採用できないっていう会社の方には喜んでいただけるのではと思います。
急拡大している会社とか若い会社、あるいは、成長している会社からみれば、すごく役に立つサービスじゃないかなというふうに思ってます。
この事業のリスクは、一番は情報漏洩のところですね。完全に暗号化したりいろいろ分離したりしてますし万が一のことがあってもというのはやっていますが、やはりセキュリティをきっちりやるということが、経営の一番の優先課題になっています。
膨大なデータが集まるので、その情報をビックデータとして活用するサービスも考えています。FacebookさんやGoogleさんにさえないような、個人の家計や資産の情報、法人の方の毎日のトランザクションなどのデータが我々にはあります。もちろんユーザーさんの同意が大前提ですが、ユーザさんがより便利にそれらのデータを使えるような形でそのデータをうまくサービスに置き換えてご提供させていただきたいというのはすごく考えています。
先ほどのクラウドファイナンスもそうですし、ちょっと毛色の変わったのでは、白玉というサービスがあります。「知らずに貯まる」というサービスをリリースしています。
例えば1000円以下の使った金額は自動で貯金してくださいと、例えば、600円のランチを食べたら1000円使ったことにして400円を勝手に貯金してくるというものです。
貯金は意思がないとなかなかできないんですが、普通に家計簿を使っていたら貯金ができたというサービスをリリースしました。
これの延長線上で未来トークという店舗も作りました。新宿にですね。
データと日本で一番本が売れているFPの横山さんでお金の体質改善を目指して、こんな店舗まで作りました。ここに行くと、FPの方にお金の相談ができるんです。
人材の確保は本当に大事だと思っています。障碍者雇用に関しても、積極的に募集しています。現在はまだおひとりだけですが。
ブロックチェーンなどのテクノロジーを研究
2月の年末に発表させていただいたんですが、仮想通貨を支えるブロックチェーンという技術はインターネットくらいの発明かもしれなくて、今後世の中を変えていくテクノロジーだと思っていますので、そこをやろうとしています。決済や送金にも使えると思うんですが、このスーツを着ているのが神田という、日銀や金融庁で24年働いていた方で、まさにフィンテックの制度設計をしていた者です。中出というのは、CTOでFXのシステム開発と運用をずっとやっていた者なので、このタッグでブロックチェーンと仮想通貨の新サービスを立ち上げようということで発表させていただきました。
海外での取り組みにつきましては、インドネシアでクラウドの会計とか人材サービスを展開するSleekrさんという素晴らしい会社あるんですけれど、この会社に出資させていただいて僕も取締役に就任させていただいて経営に参画するということで、海外は我々にとっても初案件なんですが、海外にも出ていこうと考えています。
会計はどこの国でもありますので、MFクラウド会計は今日本で提供しているものを、他の言語にすれば海外での展開も可能だと思います。
もちろん経理基準とか会計基準は国によって違ったりするのでそれはカスタマイズしないといけないと思いますけれど。
個人投資家のみなさんへ
我々も株式市場にデビューさせて頂いたので、株式市場の期待に応えれるようにしっかり経営をしていきたいと思います。
まだまだちっちゃい存在なんですけども、ソニーさんやトヨタさんのように日本経済を活性化させていく会社がたくさん出てくると、より日本も良くなると思うのでそういった会社の一社になれるように中長期的に成長できるような会社にしていきたいと思いますのでよろしければ注目いただければ嬉しいです。