住宅設備の設計コンサルティング、エプコ(2311)の岩崎社長にインタビュー!
【2311】エプコ
開催日 | 2019年 08月 26日 |
出演 | 岩崎 辰之 社長 |
エプコの岩崎 辰之社長に経営理念や事業に対する想い、会社の将来像等をインタビューしました。
株式会社エプコ 岩崎辰之社長
株式会社エプコは、東京都墨田区にあります。オリナスタワーというタワーで錦糸町という駅から歩いて3~4分のところでございます。
出身も下町でございますので近いと言えば近いですね。
今、画面に写っているのは、新しく住宅を建てるときの床下の水回りの配管です。
この基礎の上に床ができて、壁や柱が建っていくんです。
水色に写っているのが水道の配管です。水色のところは、配管が傷ついたり凍結したりしないようなカバーが付いているんです。ピンクの方はお湯の配管で、ねずみ色の方が排水の配管です。
給湯器とか上水道からくるのがホースの部分で、捨てる排水の方がねずみ色の部分となっています。
これはアパートの建物かも知れません。
エプコの創業事業としては、この給排水の設計をしていました。今画面に映っている水色とかピンクの配管なんですけども、これ実は現場で施工してるんではなくて、あらかじめプレハブ化されたものが宅配便で、この水廻りの材料がパッケージで届けられるんです。工事の日に。そして、職人さんは、この届けられたパッケージをバラして、床下に配置していくと水廻りの配管工事が終わってしまうというシステムを我々は提供しています。設計してプラモデルの組み立て図を作って、でそれを材料を作っている会社さんがプレハブ化して宅配便でそのパッケージが現場に届くわけです。
そういうサービスを御提供しています。
これがですね、以前はこの水色で写ってるのが水道、水の配管で、ピンクがお湯の配管なんですけど、当時、1998年より前、20年以上前は水の配管はだいたい鉄のパイプで、ピンクのお湯の配管は銅のパイプで、捨てる排水はビニールで、なので鉄と銅とビニールの材料で工事されていて非常に手間がかかっていました。
1998年に水道法の規制緩和というのがなされまして、それでプラモデルのような配管システムというのが世に提供できるようになったというのがその頃です。
もともと私が個人で創業したのが1988年、1990年に有限会社エプコという会社を設立しました。
個人で創業する前は町の水道工事業者さんで働いていたものですから、その現場での工事の無駄だとか効率の悪さだとかを体感していました。
しかし、先ほど言いましたように、法律で色々規制されていましたので、もっと効率的なプラモデルのように水廻りの配管を組み立てるっていう、そういうアイデアはあったんですけど、それを実現するのに規制があってでできなかったというのが長く続きました。
当時の工事体制でいうと、設計図面を書くということはあまりせずに、その代わりに水道局とかに申請図面を届けないと水道局の方で受理してくれないので、申請図面を書くというのは定着しているんですけど、実際工事する用とはちょっと違うものでした。
ちゃんと設計図面を書かないことでトラブルも起こりました。
先ほどもちょっと申し上げましたように当時は、水道は鉄のパイプ、給湯は銅のパイプですから、その施工がすごく複雑なんで、どうしても水が漏れてしまったりだとか、詰まって上手に排水されないとか、排水をするとゴボゴボ音がなったりとかがありました。わりと水回りでトラブルが多いというのは、現場で施行するというのが常態化してたためというのもあります。
職人さんの技術のレベルによって、品質にバラつきが出てしまうというのが問題でした。
年間10万世帯の住宅給排水設備の設計
工事現場の配管を施工するのは住宅会社さんから発注を受けている、地域の工事業者さんが施行されています。エプコは、あくまで情報を作り出している会社という位置付けです。最近でいうと、テック企業と言えると思います。
設計テックサービスみたいな感じだと思います。
給排水設備の設計図面の作成は、エプコの場合はほとんどお客様が大手のハウスメーカーさんが中心なものですから、住宅会社様から設備の設計依頼というのを受けてしております。依頼があってから図面を書いて納品するまで住宅メーカーさんによってもいろいろですが、2泊3日だとか長くても1週間です。その間に、図面を作るだけじゃなくて、1回図面を作ったら実際に施工する工事業者さんと、この設計内容で工事ができるかどうかの確認ですとか、それからさっきの水回りの配管キットを作るためのプラモデルの加工部材の加工図面を作ったりだとか、いろんな工事の積算ですとか様々なことをやっています。手作業というより、さきほどテック企業と申し上げましたけどやはりITでスピードアップとクオリティの向上を図っています。そこで出来上がったその部材の加工情報とかを、エプコと連携している部材メーカーさんの加工工場の方に送って、その部材の加工工場さんがプレハブ化して宅配便で現場にジャストインタイムで送っていくわけです。
建築工程の一つを担っていますので、材料が間違って届いてしまうと、職人さんが現場で止まってしまいますし、ですのでやはり納期だとか間違いない情報を作るというのは重要だと思います。
エプコが手がけている分野というのは、新築の低層住宅というカテゴリーで、低層住宅というのは二階建て三階建ての戸建て住宅ですとか2階建て3階建てのアパートが中心です。マンションとかビル建築みたいなところはそんなに多くないです。低層住宅だと、1年間で10万世帯ですね。これが新築住宅低層住宅の14%のシェアになろうかと思います。100軒建てたら14件はエプコのサービスですというのが、そんな今規模感になっています。
累計でも今100万世帯を超えています。
実際、全国の工事業者さんと、今2500社近くと毎日やり取りをしています。
北海道から沖縄まで住宅会社様が建築するエリアは全部対応してますので、どこの地域が強いとか弱いとかというのはなくて、どちらかというとその住宅会社様の中心に販売されているところということになります。なので大手の住宅会社さまですと全国に展開されてます。
地域によって給排水設備の設計も違います。
地域性を考慮した内容にしなくてはならないので、単純に紙の上で図面を書いているだけではなくて、先ほど申し上げたようにそれがプレハブ化されて現場で材料がプレハブ化で出ていきますので、雪の多い地域、寒い地域でも雪が多かったり、雪はあまり降らないけどものすごく寒くなるだとか、沖縄だと暑いですとか色々な地域に合わせたカスタマイズというか、材料のカスタマイズが必要です。
北海道も地域によってはいろいろ変わりますし、北海道の場合は凍結もそうなんですけども、凍らないようにヒーターをつけておくですとか、いろいろなアレンジが出てきます。そういうのも全部パッケージにして現場に届けます。
地域地域によって自社で工事する工事業者さんが自社のためにやられているというのはあると思いますが、全国的に地域の仕様ですとか、行政指導みたいなのもまだ残ってますのでそういうところをしっかりデータベース化してもれなく提供しているというのは多くはないんじゃないかなと思います。
この業界ではナンバーワンと自負しております。
給排水設備の対応年数は、材料メーカーさんのほうが保障するんですが、さっきのパイピングの仕組みですと、住宅が古くなっていく年数、30年とかは十分対応できるクオリティになってますね。
鉄とか銅だとそこまでもたないんですけど、樹脂系のパイピングシステムだとも長くお使いいただけます。
住宅受け渡し後のメンテナンスサービス
メンテナンスサービスは、エプコの方で水回りや電気や太陽光パネルですとか様々な設備をプレハブ化してやってるわけですけれど、そうすると全部図面がデータベース化されます。住宅を引き渡して住み始めますとやっぱり様々なメンテナンスが発生しますよね。ちょっとお湯が出づらくなったとか、空調の効きが悪いだとかいろんなメンテナンスが発生します。それを住宅会社さんになり代わって、住宅会社さんのお名前でエプコがアフターメンテナンスのコールセンターサービスをやってます。24時間365日。これは水回りに限らず住宅全般のメンテナンスを我々がコールセンターで受付をして、お客様の図面が全部ありますので、的確な修理のアドバイスだとか、工事業者さんにも間違いない修理の手配をして、かつ修理が終わったら必ずどんな内容で修理したのかというのを履歴化をして、お客様1件1件にその住宅のカルテをずっと保存して、メンテナンスのサービスを提供しています。
分析もしてますし、住宅会社さんに毎月レポーティングもしてます。
今、110万世帯のお客様のアフターメンテナンス管理させて頂けて、実にその半分の55万件から年間アフターメンテナンスの依頼が来るんですよね。
特に設備機器系は、10年とか15年経ってくるとだんだんその機器がくたびれてきますので、修理の頻度も増えていきますね。
コールセンターでハウスメーカーさんに代わって電話を受け取るとそれで売上が上がるということです。
お客様ごとに工事された工事業者さんだとか全部登録されてますので、工事されたところに直接修理の依頼をしていくという流れです。それが2万3000社全国でネットワークされています。
データがなかったら行き当たりばったりになってしまいますよね。
例えばお湯が出なくなっちゃいましたなんて言うと、どこの給湯器メーカーさんだとかどの型番かというのがわからないと、行き当たりばったりでまたもう1回行かなきゃならないか、そういうことがありますから。やっぱりお客様はすぐに直してもらいたいし、業者さんも何回も行くのではなくて1回で済むのは、図面があるからです。
新築のところは設計のサービス、住んだ後の既存のお客様に対してはメンテナーサービスと言う2つが今コア事業として提供させていただいています。
大手のハウスメーカーさんの黒子としてサービスをやっているんですが、その他の一般の工務店さんが建てたお宅のコールセンターサービスというのを最近始めました。エプコとお付き合いのある、エプコのサービスをご利用いただいている工務店様には同じようなサービスを提供させていただいております。
テプコホームテックでのエネルギー事業
業績の推移のグラフです。
この青のグラフが売上です。
売り上げは右肩上がりでやってきております。
リーマンショックの時なども、新築住宅そのものはこう少し落ち込んでたりはしたんですけども、エプコの水廻りからいろんな設備にサービスラインを広げたり、新しいお客様の開拓ですとかそういうこともございまして、おかげさまで大きなへこみはなく、売り上げのトップラインは伸ばして来てございます。
こちらの下の方の棒グラフが利益を示しています。
こうして見ると利益の部分で、エネルギー事業に戦略的に投資してきている部分はマイナスになってます。
エネルギー事業というのは、視聴者の皆様も最近色々テレビのCMなんかでも流れていると思うんですけれども、2016年の4月から電力の小売り自由化が始まりまして、そちらに先行投資をずっとしてきてます。
東京電力エナジーパートナーというところ、いわゆる東京電力さんの電力の小売りをしている会社なんですけど、その東京電力さんのエナジーパートナーさんとエプコで合弁会社を設立して、そこをに対する先行投資も含まれています。東京電力エナジーパートナーが51%を保有して、エプコが49%を保有しています。
僕が社長をさせていただいます。
テプコホームテックは、省エネ工事を手掛けている会社なんです。今まで、電力会社さんというのは東京電力さんに限らず電気を売るというのがコア事業で、家の中に入り込んで省エネ機器の工事ですとか太陽光パネルの設置工事ですとかそこまでは手掛けてなかったんですね。ところが、2016年の4月の電力小売り自由化から競争がすごく激しくなり、事業の領域を広げていこう、もっと言うとその家庭の中に入り込んでお客様へ省エネのソリューションを提供していこうと、こんな思いからテプコホームテックという会社を合弁で設立しまして省エネ工事を手掛けております。
例えば電気でお湯を作るエコ給湯や太陽光パネルをお客様のご自宅に設置させていただいて、そこの工事料、いわゆる工事代金から収益を得ております。
こちらについてはまた新しい取り組みもありますので、このチラシをご覧ください。
エネカリというサービスを提供しているのですが、いわゆる電力グループならではのサービスです。どういうものかというと、電力会社さんというのは先ほどお話があったように、発電所を作って送電設備を構築して電気料金でアセットを回収しているというモデルなんですね。電気代で稼ぐという。
今度はその発想で、エネカリというのは太陽光パネルですとかエコ給湯ですとか蓄電池ですとかそういう省エネ機器をテプコホームテックが所有をして、お客様は買わなくていいですと、初期費用ゼロで設置しますから、その変わり光熱費が下がるので、下がった光熱費の相当分で利用料をお支払いくださいというモデルなんです。
最近はサブスクリプション、スクリプションという利用モデルがいろいろ話題になってますけど、そういう第三者所有モデルなんです。
光熱費が下がりますから、住まわれて15年くらい経ってくると設備機器が壊れ始めますので、そういうご家庭向けに、初期費用ゼロで最新の省エネ機器を取り付けて光熱費がガクっと下がりますので、そこで下がった分で利用料でお支払いいただければ機器も取り換えなくていいですし、そういうサービスです。東京都さんがこの間、このモデルに助成金を出しましょうとなりました。
東京都にお住まいの方なんですけど、太陽光パネルをこのエネカリを使っていただくと、1 kw 当たり10万円、最大40万円助成してくれて、なので、お客様は初期費用ゼロでソーラーパネルがつけられるという、そういうものです。行政もこの初期費用ゼロで利用料でお支払いただくという、このモデル、サブスクモデルに着目しているというところだと思います。
東京電力のグループ会社がやってるっていうところが安心感があるんですよね。
PR不足なので、今始めて、これから広まっていくというところです。
だいたい7年から10年ぐらいでの契約なんですけれども、例えば太陽光パネルだと大体10年なんですけれど、10年経ったらその後お客様に無償で譲渡します。
もう一方、その契約期間中は全部アフターメンテナンスのサービスが付いてますから、何かトラブルがあってもはお金かかりませんと言う仕組みです。
風水害とかの保証も付いてるし利用期間が終わった時は無償譲渡でもらえます。
これを今からしっかりと多くの方々に知ってもらわないといけないなというところで、今力を入れているところなんですね。
具体的に収益のモデルは、22ページにあります。現状ではテプコホームテック、合弁会社がお客様とエネカリ契約を結び、シンプルにお客様は機器の利用料を毎月ホームテックにお支払いいただきます。ホームテックはリース会社さんと連携してますので、その機器利用料からリース料をお支払いをすると言うモデルです。
太陽光パネルは一般的にはメンテナンスフリーが多いんです。東京電力さんの管轄ですと、キャンペーンで東京電力さんが太陽光パネルの点検サービスもやってたりしますので、そういうところと連携してメンテナンスするというのはできると思います。
また、途中解約はできます。できますが、残価が見込まれますので、その残価でお引き取りいただくというのが現状のサービスの形になってます。
最終的にはリースという形ではなくて、省エネ機器をテプコホームテックが所有をしてそしてその利用料をお支払いいただくという形を目指しております。ですので、途中解約しても ok。いろんな事情で引越しをされたりとかいろいろあろうかと思いますので、なるべくそういうところにも対応できるようなモデルを今準備をしようとしています。
太陽光パネルは最近はメーカーさんの保証が20年保証などもされていますので、おおむねその期間は利用できるというふうになってきてますね。
ですので、リース期間が終わった後も10年ぐらいは使えるということですね。
おかげさまでこの事業は右肩上がりで伸びてございます。テプコホームテックは持分法適用会社なので、売上とか営業利益には反映されないんですけども、経常利益や純利益、ここにホームテックの分が入ってくるという、そんな関係です。
2019年11月から、太陽光の余剰電力買取制度が満了してしまうお客様が、2019年で53万件出てくるんです。価格が市場価格になってしまいますのでだいぶ安くなってしまうでしょうけれど、そういうところに蓄電池、蓄電池エネカリで初期費用ゼロで余剰電力を貯めて夜間に使っていただくとかそういう準備をしています。
自分が儲かる会社かみんなが儲かる会社か
ちょうど先週東証1部に指定替えとなりました。
私はその1988年、エプコの前身、イワサキ設計サービスというのを24歳の時に立ち上げまして、立ち上げるときにある人から、会社というのは2つしかないと言われました。一つは自分が儲かる自分の会社、もう一つはみんなが儲かるみんなの会社、どちらか選ばないとなりませんよと言われました。どちらかを選んで会社っていうのは運営していかなきゃいけないと、僕の方はみんなが儲かるみんなの会社を目指そうと思いました。
結果それは、上場する、パブリックカンパニーになるということなので、パブリックカンパニーを目指そうということで、そこに向かって進んできたというところがあるんですよね。
その時はあんまり迷わずにパブリックカンパニーということで、1990年にエプコという会社を設立している訳ですけど、そこから12年、2002年に今のジャスダック市場に上場をさせていただきました。
株主の皆様からも色々励まし、叱咤激励もいただきます。ファンの方も多いです。エプコの場合はファンの方が多いんですよね。個人投資家の皆様への説明会なんかも今日も、この後あるんですけど、ご質問もあるし応援メッセージも多かったりしますし、よかったなと思います。
パブリックカンパニーを目指すということを最初に宣言しましたので、やっぱり印象に残っているのは最初の今のジャスダック市場に上場する、ここは多く印象に残ってますね。それまではある大手のトイレだとかキッチンだとか作ってるを会社から、子会社にしたいようなオファーもあったこともありまして、そういう時も、いや私は上場しますからということでお断りなんかもさせていただきながらやって来たこともありますのでね。けれど上場はゴールじゃありませんから、株式市場を上手に活用して、資金の調達ですとか人材の採用だとか信用面を付けて、より社会に貢献できる企業になっていくっていうのが上場の目的ですから、そこはジャスダックから東証2部、東証2部から東証1部と市場を最大限活用していきたいと思っています。
トピックは先ほど申し上げましたように、1998年に水道法の規制緩和というのがございまして、そこで先ほどご紹介したようなプレハブ配管、プラモデル配管というのができるようなったわけです。それまではやりたくても行政の指導とか規制がずっとあったものですから、そういうのがやりたくでもできなかったんですね。それが1998年の規制緩和、当時の小泉さんが厚生大臣で、後に郵政民営化をやった方ですから、あの方はやっぱりその民営化とか規制緩和の推進者ですね。彼が規制緩和しなかったら今のこういう効率的な仕組みもなかったですし、エプコもいなかったですね。
エプコの今後の展開
会社をさらに成長させていく取り組みとして一つは今テプコホームテック、東電さんとの協力によってビジネスが拡大していっています。
それ以外に中国でも大きな動きがあります。
エプコの設計サービスはあの中国に3拠点ございまして、香港と深圳、中国のシリコンバレーと言われているところで、15年以上前からそこでいわゆる設計の入力サービス、CADの入力センターをやっていまして、最近は中国の東北部の吉林省というところにもCADセンターがございます。
もともともう20年近く中国で、日本のエプコで受託した設計を中国でCADで入力をしていて、そういう中で日本の今の水周りとかのプレハブのノウハウを、中国も巨大な市場ですから展開をしていこうと、いろいろ試行錯誤してきてたんですけど、ようやくそれまではなかなか工業化をして住宅のマンションを建てるというところが追い付いて来なかったんですけど最近ようやく建築にITを使ったり、いわゆる工場でプレハブ化して家を建てていこうというのがようやく始まりつつありまして、エプコの日本で展開してきたノウハウっていうのを中国や東南アジアでこれから展開をし、さらにもう1回アクセル踏み込んでいこうとしています。
そこで、今後はBIM(ビルディングインフォメーションモデリング)に力を入れていこうとしています。CADいうのはどちらかというと二次元、平面でいろいろ表現するんですけど、このBIMは3次元で表現してさらにクラウドでやってますので、いろんな人がこの情報を共有をできると、また携帯端末なんかで現場で見ながら間違いないように施工するですとか、そういう情報共有のプラットフォームのことです。中国は家やビルを建てるのに、このBIMを標準にしていこうということで、もちろんそこでのノウハウっていうのは日本にも展開できますし、東南アジアにも展開できますので、さっきの深圳という中国のシリコンバレーは、この、BIMのスタッフがだいぶ多くて多分中国で最大だと思うので、中国の深圳はCADセンターからBIMセンターに、で深圳でやってたCADは中国東北部の吉林省にCADセンターを移してCADセンターとBIMセンターと2つのサービス体制を作ろうとしています。
中国デベロッパーさんから、給排水とか電気の設備の設計をどうしたらいいかっていうのを受託して図面を3次元で今度は書くということです。
3次元で作って、同じようにプレハブの情報をつくって、現場に出していくっていうそこは同じですね。
最近では、中国も人件費がだいぶ高騰してきてますし、現場で工事をしてると建築廃材のロスとかもすごく多いものですから、環境問題ですとか人件費の高騰ですとか、中国の人たちの品質に対する要求もだいぶ高まってきていますので、このようなサービスは必要とされていますね。
これまで日本向けにCADでやっていたことをこのBIMという仕組みにして、間違いなく施工できるという設計の部分までやってあげるサービスが今新たに始まっているということです。
中国でそれが先に進んでいるんです。中国は中国政府がそういう方針で進めてますし、日本の大手のハウスメーカーさんももうBIM化しようっていう宣言されている会社もありますので、そういうところにはそのノウハウを活用して日本向けのBIM設計のサービスを提供してまいります。
今までは、戸建て住宅がメインでしたが、今後はビル向けであったり、例えばコンビニエンスストアの商業店舗向けですとか、住宅からそのノウハウを活用して違う新事業領域とか海外の展開だとかそういうのがこれからの我々の成長分野だと思っております。
水回りももちろん最近のコンビニもいろんなこと店舗の中でやるようになってきましたので、早く作って少人化というか、人手不足ですから、なるべくメンテナンスが発生しないような仕組みで、店舗を作ったりしなくてはなりませんので、そういう設計をする時に依頼がきます。
今までは住宅だけだったのが国内では店舗、今中国ではビル、そしていずれは国内のビルみたいな形で事業領域を今広げて言っています。
これまでの経営資源を横展開しています。
進んでいくとまた会社が一回り二回り成長しそうですので、そのために東証1部での資金調達させていただく場面ももしかしたら今後出てくるかも知れないですね。人材ももっと採用しないといけませんし、そういうところで東証一部の市場を最大限活用していきたいなと考えています。
中国経済が減速してますが、中国政府としてこのBIMを建築確認にも使っていくんだというような大きい方針に出ていますので、まだ始まったばかりですからこれから伸びていくという意味においてはさほど減速の影響はないんじゃないかなと思います。
どちらかと言うとテック企業を目指してるので、ITの方でクオリティを保ったり効率的にしてるんで、そういう意味では中国でもできるということです。もちろん設計する方だとかメンテナンスをする方も非常に重要ですが、プラスこのITでここは掛け算で、できるだけ人に頼らず標準化できるような、テックになるような形を目指さしています。
エプコの経営理念の中に、世界の人々の住まい、それから暮らしを支えるインフラ企業を目指すというのを宣言をしています。まさにこの人々の住まいというのは、先ほど言いました水回りのプレハブ化だったり、設備のプレハブ化、そういう住まいを支える、プレハブ化なり工業化で支える。
もう1つは暮らしを支えるという意味においてはアフターメンテナンスで支えたり、省エネの提案をして支える。
従いまして我々の経営理念、これを事業を通して世の中の為に貢献をしていくと、そのような地に足ついた事業展開をしてまいりますので、ぜひ個人投資家の皆様にも長くご支援いただければなと思っております。