当期純利益

当期純利益とは？

当期純利益も、税引前当期純利益と同じく特別損益を加減しているため、企業の経常的な収益力を示しているとは言えません。

当期純利益　＝　税引前当期純利益　ー　法人税等

当期純利益は、税金を差し引いた最終的な利益であり、株主持分の増加額です。

そして、当期純利益を発行済株式総数で割ったものが、1株あたり当期純利益です。

法人税等とは、法人税、住民税、事業税の合計です。

法人税等は、税引前当期純利益の金額に比例します。

例えば、税率が40％とします。（ここでの税率は、法人税、住民税、事業税の税率をすべて考慮したもの）税引前当期純利益が50円ならば、法人税等は20円になり、当期純利益は30円になります。

税引前当期純利益との違いは？

税引前当期純利益とどこが違うのか、ということですが、その名の通り、税引前当期純利益は税金を引く前の利益であるのに対して、当期純利益は税金を引いた後の利益である点が異なります。

つまり、臨時的な損益まで含み、さらに税金を引いた後の利益であるため、当期純利益は臨時的な損益も含む税引後の利益といえるのです。

会計基準によって呼び名が異なる

上場企業は3つの会計基準、すなわち日本基準、国際会計基準、米国基準のなかから1つを選択します。

それぞれの会計基準によって、当期純利益の呼び名が異なります。

日本基準は、「当期純利益」
国際会計基準は、「親会社の所有者に帰属する当期利益」
米国基準は、「当社株主に帰属する当期純利益」
です。