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不動産業界研究


不動産業界についてです。

不動産業種をさらに細かい業界に分けます。総合的に業務を行っている不動産、マンションデベロッパー、不動産賃貸、不動産賃貸仲介、不動産販売仲介があります。

業界規模としては、やや横ばいか右肩上がりで現在55兆円ほどの規模です。GDPの10%ほどを占める大きな産業です。

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総合不動産のトップは三井不動産、2位は三菱地所、次は住友不動産です。旧財閥系が多いです。財閥はかつて土地を持っていたからです。三井不動産は総合不動産と言いながら、メインはビルの賃貸です。なぜビルをたくさん持っているかというと、昔から財閥としてビルをたくさん持っていたからです。三井不動産のグループに三井ホームがあります。ツーバイフォーの住宅で首位です。

商社系では、野村不動産があります。マンションのプラウドシリーズの分譲が中心です。電鉄系では、東急不動産があります。また、大和ハウスもあります。非常に売上が大きいです。

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三井不動産がスポンサーをしているリートとしては、日本ビルファンド、日本アコモデーションファンド、フロンティア不動産投資法人などがあります。このリートとの間でビルのやり取りがあるわけです。リートが市場から投資法人債や増資により資金を調達し、その資金で三井不動産のビルを買い取るなどが行われます。リートというものも絡まって、ビルの所有権のやり取りが行われているというのが、不動産関連のビジネスの大枠です。

不動産の業務をみると、次のようなサービスがあります。まずビルを建てるという開発の仕事があります。開発したあと、賃貸、分譲するという仕事。また、ビルを管理する仕事。そして、販売などを仲介する流通の仕事もあります。非常に大きな産業です。

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三井不動産の各セグメント情報をみると、賃貸や分譲は利益率が低いことがわかります。

不動産のうち賃貸事業は景気循環に近いディフェンシブで成熟、分譲事業は循環で成熟~衰退でしょう。管理事業は、ディフェンシブで成熟~衰退でしょう。

総合不動産の企業は、自己資本比率が低いです。それは、収益性が低いのに、大きな建物を建てるため、借入金が多いからです。投資効率が低いので借入金が増えたままになり、自己資本比率が低くなるわけです。総資産利益率も低いので投資対象としては、あまり魅力的とはいえません。

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