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物流・3PL業界研究


陸運業界についてです。

国内の消費形態が変わってきています。ネットでの消費が増えてきています。すると、今までの物流から形態が変わってきています。ネット通販が世間に行きわたるまで、この変化は続くでしょう。高齢化もその変化を後押しするでしょう。その変化に伴い、今物流業界が熱いです。

陸運業界には、鉄道、バス・タクシー、物流・3PLという業界があります。

業界規模として宅配便等の取扱い個数の推移をみてみましょう。2012年度では、32億個もの宅配便が取扱いされています。

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30年間の宅配便の取扱い個数の推移をみると、すごく増えています。そしてこの増加はまだまだ続くでしょう。物流は日本において成長産業といえます。

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業界をみると、宅配便の業界がまずあります。宅配便には大手が3社あります。宅急便のヤマト運輸が43%、飛脚便の佐川急便が39%、日本郵便が11%のシェアとなっており、民間2社が圧勝しています。ヤマト運輸の親会社はヤマトホールディングスです。上場しています。佐川急便はSGホールディングスの子会社ですが上場していません。日本郵便も非上場です。宅配便で上場しているのは、ヤマトだけです。

それ以外では、路線トラックというカテゴリーと3PLや日通などの総合的な会社があります。

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陸運業界のビジネスモデルをみてみましょう。

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ネット通販に注目して考えてみます。楽天などがお客さんから受注します。すると、楽天から連絡のいった倉庫やベンダーから直接消費者に商品が届くこともありますし、一旦物流センターを通して、消費者に届くパターンもあります。楽天から、倉庫へなど倉庫間移動は、路線トラックの出番です。上流部分ではセイノーホールディングスや福山通運などが活躍します。けれど利幅は少ないようです。単純に荷物を運ぶだけなので、付加価値がつけにくく、価格競争になるからでしょう。

けれど、3PLという、物流もするし、商品の保管や梱包なども一貫して行うというサービスがここ数年熱いです。物流の形が変わったけれど、それに対応できない小売業や製造業者などの代わりにノウハウを提供するわけです。3PLの企業は日立物流、SBSホールディングスなどがあります。

宅配便は一番右端のところです。物流センターから各家庭をつなぐ役割です。

宅配便市場は、成長に近い成熟業界と思われます。そして、景気循環よりのディフェンシブな業界といえます。海外にうまく進出できればまた大きく成長もするでしょう。

 

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