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パン・菓子業界研究


パン・菓子業界についてです。

パンの生産量の推移のグラフです。

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総量としては横ばいです。菓子パンが伸びています。パンの出荷金額のグラフを見ると、出荷金額が伸びており、パンの高級化が進んでいることが伺えます。ここでも菓子パンが伸びていることがわかります。景気に左右されずに需要が安定していることもわかります。直近の市場規模としては、1.6兆円ほどになっています。大きな市場です。

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パンの販売チャネルとしては、スーパーが一番多くなっています。そしてコンビニもあります。

パンに対する支出金額と米に対する支出金額の推移をみると、パンに対する支出が米に対する支出を上回りました。女性の社会進出などにより、手軽なパンの消費が増えてきているのではないかと思われます。

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菓子の小売り金額を見てみます。

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全体としては横ばいです。成熟です。チョコレートが伸びているのが特徴です。菓子業界の市場規模は、3.5兆円、パンの市場よりかなり大きいです。

パン業界では、寡占が進んでいます。

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主要な企業としては、山崎製パンが挙げられます。次がフジパン、そして敷島製パンです。この3社でほぼパン業界は占められています。営業利益率をみるとどこも低いです。この理由としては、原料である小麦がほぼ輸入に頼っており、そこでのイニシアティブがメーカーにないということ、また販売先のスーパーなどの力が強く、そこでもイニシアティブがないことなどが考えられます。

お菓子の業界は、群雄割拠と言えます。寡占状態にはなっていません。利益率は結構高いです。なので、買うならお菓子業界の方が魅力的です。

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パンと菓子の企業をみてみると、ビジネスフローは似ています。まず原材料を海外から商社が仕入れます。そこから製粉してもらうので、製粉会社を通します。そして、製造し、スーパーやコンビニに卸します。山崎製パンでは、自社のパン屋さんやコンビニに卸します。あるいは、外食業界に卸します。

消費者の商品のブランドに対するこだわりは、パンより菓子に対するこだわりの方が強いと思います。そのため、菓子企業は製パン企業より収益性が高くなっているのではと考えられます。

パン・菓子業界の特徴としては、市場規模は結構大きいということ。そして、ディフェンシブで成熟している業界であること。原材料価格の影響を受けること。定番品以外は商品ライフサイクルが短いということ。パン業界は3社寡占であること。などが挙げられます。

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