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のれん


のれんとは?

のれんとは、買収した企業のブランド価値のことをいいます。

例えば、純資産が100円の企業を、その企業のブランド価値を重視して300円買うような場合、300円ー100円の200円が、貸借対照表の無形固定資産にのれんとして計上されます。

のれんはブランド価値を意味するものですが、形のないものです。

ですから、本当に貸借対照表に計上されているだけのブランド価値があるのかどうか、判断が難しい場合があります。

しかも、のれんにブランド価値がないことが分かった場合、一度に多額の損失が発生することになります。

そのため、多額にのれんが計上されている企業への投資は絶対に避けるようにしましょう。

以前は、連結調整勘定と呼ばれていました。
また、営業権と呼ばれることもあります。

 

のれんの償却 日本基準では償却する、IFRS基準では償却しない

のれんを償却するかどうかは、その企業が採用している会計基準によって異なります。
償却とは費用化することです。

日本基準を採用している企業は、20年以内で均等償却(毎年同じ金額を費用化)します。

 

国際会計基準を採用している企業は、償却はしません。
減損処理については行います。

米国基準を採用している企業も同様です。

 

ということは、同じM&Aを実施したとしても、日本基準を採用している企業は毎期のれんの償却をするため、その分、営業利益等が少なくなるのに対し、
国際会計基準や米国会計基準を採用している企業は、償却をしませんから営業利益等が減少しません。

結果として、営業利益の水準に差が発生してしまいます。

この点は、株式投資において留意が必要です。

特に、M&Aを頻繁に行う企業は、国際会計基準を採用する傾向があります。

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